以前、手術と筋トレという少し意外な組み合わせについて書いたことがあります。
今回はその記事の追加です。
手術前に筋トレをする事で筋肉量を増やすと術後の感染症にかかる確率が大きく変化します、というのが前回の記事の内容でした。
つまり手術前の筋トレが免疫に大きな効果があるという事です。
また、免疫力以外の日常動作にもアルブミンは影響を及ぼします。
金沢大学医学部の伏田幸夫准教授は、
胃がんの胃切除手術を受ける患者さんに、「手術前に燃料を満タンにするんだよ」といって筋トレを推奨
しているそうです。
その燃料とはアルブミンと同じくタンパク質の一種である、「グルタミン」の事です。
グルタミンはお肉などの良質なタンパク質を摂り、さらには下半身の筋肉を鍛えることで効果的に増やせるのだそうです。
そのため、病院内では階段を使って登り下りを繰り返したり、スクワットをやって下半身の強化に勤しんでいる患者さんが沢山いるそうです。
胃の切除をした後、多くの方は足の筋肉が落ちてやせ細ってしまいます。その原因は、単に加齢だけではありません。
グルタミンは傷を治すためにも必要で、手術後には大量に消費されるため、胃切除に伴うグルタミンの大量消費によって筋肉はさらに細くなるのです。
手術は成功したけれど筋肉が衰えて寝たきりになってしまった、という事態は避けたいものです。
そのためにも、やはり良質なタンパク質を多く摂取して、筋トレが良いようです。
他にも、アルブミンは薬や栄養を体のすみずみまで運んでくれる働きや、水分の保持という働きもあります。
そのため、アルブミンが不足すると必要なところまで薬が届かずに効きめが発揮できなかったり、血液が血管から漏れ出てしまって腹水や胸水などが溜まってくるのです。
アルブミンが減少する原因の一つに、上述したケガの修復の他に炎症があります。
体に炎症があると、炎症を修復しようとしてアルブミンが減少してしまいます。
アルブミンを欠乏させないためには原料であるタンパク質をしっかり摂る事と、不足する原因になる慢性炎症を解消させることが大切です。
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