では、腸内環境を良くするにはどうしたらよいのでしょうか。ストレスや食生活なども大きく関わっては来るのですが、大きく分けて以下の2つが重要です。
①善玉菌を増やす事 ②善玉菌のエサになるものを摂る事。
①については乳酸菌やビフィズス菌などの整腸剤が一番効率的です。整腸剤はヨーグルトのように冷蔵保存してお腹を冷やすことも無く、余分な糖も入っておりません。
そして②のエサになる物の代表格が食物繊維です。善玉菌を摂っていてもお通じがスムーズにならない人には食物繊維の摂取がおすすめです。
また、食物繊維の摂取は血糖が高めの人にもお勧めです。
食事で食物繊維を最初にとると、その後に食べた余分な糖や脂肪の吸収を遅らせてくれるからです(食べる順番について食物繊維よりもタンパク質を先にした方が良いという意見もあります。どちらにせよ、お米などの糖質より食物繊維は先にした方が良いようです)。
飯坂薬局には善玉菌と食物繊維の両方が含まれている整腸剤があるのですが、先日、実験をしてみました。食事前の食物繊維摂取は、どれくらい血糖値の上昇を抑えてくれるのかという実験です。
5月29日、昼食一時間後に血糖値を測ると127でした。翌日、善玉菌+食物繊維の整腸剤を飲んでから前日とほぼ同じメニューを食べて測定したところ、血糖値は97に抑えられたのです。
なんとその差30!
簡単な実験ですが、効果アリでした(空腹時血糖は両日とも90前後でした)。
便秘や下痢を繰り返していて、さらに血糖値が高いような方にはダブルでおすすめです。
最後に腸の重要性を物語る興味深い話があります。
人間が生まれるとき、母親の胎内で育っていきますが、最初に出来る器官はなんと心臓でも脳でもなく腸なのです。
脳の無い動物はいても腸の無い動物はいないと言われるほど、腸は大事なのです。